矯正装置別比較表
矯正治療にはさまざまな治療法があり、それぞれに特徴があります。
どの方法がご自身に合っているかを判断するには、メリットとデメリットを知ることが大切です。ここでは、マウスピース矯正、ストレートワイヤー法・スタンダードエッジワイズ法の3つの治療法について説明いたします。ご自身に合った治療法を見つけるための参考にしてください。
| マウスピース型矯正装置
透明な装置を付ける方法 |
ストレートワイヤー法
既成のアーチワイヤーを使用する方法 |
スタンダードエッジワイズ法
個々の歯の状態に合わせてワイヤーを曲げる方法 |
|
|---|---|---|---|
| 目立ちにくさ | ◎
ほとんど目立たない |
○
透明のブラケットなら |
○
透明のブラケットなら |
| 適応症の幅広さ | △
適応しない症例がある |
○
一般的な症例に対応 |
◎
一般的な症例~難症例まで対応 |
| 歯の移動精度 | △
自動制御のため限界がある |
○
基本的な動きは可能 |
◎
精密なコントロールが可能 |
| 仕上がり | ○
軽度であればきれいに整う |
○
一般的な症例はきれいに整う |
◎
細かい調整が可能なため、咬み合わせ・口元のラインまで美しく仕上がる |
治療法の違い
マウスピース矯正
透明なマウスピース型の装置を装着し、歯並びを矯正する治療法です。色が透明で目立ちにくいかつ取り外しが可能なため、食事や歯磨きがしやすく、見た目の負担が少ないというメリットがあります。さらに、症例によっては非常に有益な矯正装置であることも証明されています。
ただし、長時間の装着が求められ、装着時間が不足すると十分な効果が得られないため、患者さんの協力が不可欠です。また、すべての症例に適応できるわけではなく、大きく歯の移動が必要なケースには適さないと考えられますので、当院ではマウスピース矯正を取り扱っておりません。
ストレートワイヤー法
ストレートワイヤー法は、多くの治療済みの症例から得られた「理想的な歯並び」のデータをもとに、歯を整えていく矯正治療法です。この方法では、ワイヤーを細かく調整する必要が少なく、効率的に治療を進めることができるため、多くの医院で採用されています。
また、ストレートワイヤー法は、患者さん一人あたりの治療時間(チェアタイム)を削減することが目的の場合もあります。チェアタイムを短くすることで、より多くの患者さんを治療することができるため、広く普及しています。
スタンダードエッジワイズ法
当院が採用しているスタンダードエッジワイズ法は、ワイヤーを自由に曲げて細かく歯を動かせる矯正治療法で、ワイヤー矯正の一種です。患者さん一人ひとりの歯の形態や、咬み合わせを意識し、精密にワイヤーを調整して治療を行います。さらに適応範囲が広く、大きく動かす必要がある歯や、複雑な症例(難症例)にも対応が可能です。その分、矯正医の技術が重要となる治療法です。
自分に合った治療法を選択することが大切
ここまで治療法別の特徴をお伝えしてきました。矯正治療は「早い」「安い」といった魅力だけで選んでしまうと、治療期間の延長や後戻りなど、思わぬ後悔につながってしまうことがあります。
大切なのは、治療後にどんな口元を手に入れたいかです。歯並びの見た目だけでなく、咬み合わせや機能の安定性、将来の健康まで考慮して判断することが重要です。
矯正治療は装置ごとに向き・不向きがあり、専門的な診断が欠かせません。そのため、ご自身で判断せずに矯正治療を専門とする当院へご相談ください。あなたに合った治療法をご提案いたします。


