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矯正治療Q&A

よくある矯正治療Q&A

矯正治療を考えていますが、いつ頃が適当でしょうか?

思い立ったその時が良い機会です。

年齢が高くても矯正治療は基本的に可能と考えられます。

ただし、学童期における身体の活発な発育時期にみられる反対咬合の症状の場は、早期治療をお勧めします。また、学童期のお子さんでは学校の歯科検診で不正咬合が指摘された時、受験が一区切り終わった時などが多くみられます。

さらに周りの方や兄弟姉妹が治療を開始した後に続いて治療を開始することも少なくありません。

矯正治療の痛みはありますか?どのくらい続きますか?

個人差はありますが、3日~1週間ほど違和感や痛みを感じることがあります。

初めて歯を動かす矯正装置を装着する時には処置内容にもよりますが違和感や軽度の痛みを感じることはあります。3日~1週間程度で軽減するようです。

初回の処置の時、なぜ違和感や痛みのような症状が出てくるのかを細かく説明したり、痛みに対する痛み止めの処方や食事の仕方などを説明することにより患者さんや保護者の方の心配を軽減させることができると思われます。

その時の体調も関係しますので、体調が悪い場合は担当医にその旨お話ししておくことも必要です。

検査にかかる期間はどのくらいですか?

検査は約1時間、診断説明は別日ですが、遠方の方には当日まとめて行うこともあります。

検査は頭部のレントゲン、一般歯科で撮影されるパノラマ写真(いずれもx線量は低い)歯の模型、嚙み合わせや顔の写真などが一般的です。時間は1時間程度だと思われます。

検査が終わるとそれらのデーターをまとめ患者さんに診断や治療計画を説明することになります。検査を終え患者さん、保護者の方からの質疑応答は15~20分程度が一般的と思われます。

この検査と診断や治療計画の説明は別の日に行うことがあります。遠方からの方に対しては時間がかかりますがその日のうちに診療計画の説明や提案、治療費の説明を行うこともあります。この場合には90分程度のお時間を頂きます。

動的治療とは何ですか?

歯の移動や成長期の顎の発育を促進・抑制する積極的な矯正治療です。

矯正治療における「動的治療」とは、個々の歯を積極的に移動させたり、成長期に上下の顎の骨の発育を促進・抑制するような積極的アプローチを指します。

このように動的治療とは成長発育期に用いる上下顎骨の成長発育の促進や抑制なども広い意味では動的治療といえます。

なお、「動的治療の時期」となると永久歯列期での治療を指すことになります。

保定期間とは何ですか?動的治療とは別ですか?

治療で整えた歯並びが後戻りしないように安定させる期間です。

個々の歯の移動を終了した後、ワイヤーや歯や顎を積極的に移動した後矯正装置は外されます。この時、移動された個々の歯や咬み合わせがもとの位置に戻らないようにその場で安定した状態で落ち着かせるために必要な期間を保定期間といいます。ここで用いる装置を保定装置といいます。

したがって動的治療とは歯などを積極的に動かす治療、保定(期間)とは歯の後戻りを防ぎ移動してきた状態を後戻りがしないように安定させる期間になります。

この時に使用される保定装置には自分で取り外しができるもの(可撤式矯正装置)と、前歯の裏側に接着剤で歯の位置を固定するような装置(固定式矯正装置)があります。

これらの装置の選択は治療内容と患者さんの生活様式のような要素を考え選択されることが一般的です。保定期間は通常2年程度と思われますが、さらに長く治療後の様子を見ていくため長くなることも少なくありません。保定期間中の通院は3か月に1回程度が一般的だろうと思われます。無論、平均的な保定期間が過ぎてもクリニックでは20年近く患者さんの求めで通院されている方もありますがこれは例外的です。保定期間が過ぎた後は各自が固有にお持ちの咬み合わせを安定させる力に委ねることになります(自然保定)。このような考えが学術的な考えです。

矯正治療はどのくらいの期間がかかりますか?

一般的には2年~3年が目安となります。

永久歯からの矯正の場合、症状や口腔内の環境(かぶせ物の歯、欠損歯、虫歯、歯の神経が処置されている、歯周病が顕著、形態不全歯、埋伏歯など)にもよりますが一般的には動的治療は2年~3年が目安となります。

成人の矯正に関しては歯の移動速度が成長期の患者さんに比べ遅くそれより長くかかることも少なくありません。

また治療方法の選択(抜歯、非抜歯、非抜歯トライアル、保険適用の治療か?)などにより矯正治療期間は異なります。

保定装置はどのくらいの期間つける必要がありますか?

動的治療期間と同程度の期間の装着が目安となります。

個人差はありますがので保定期間が2年以上になることもあります。

通院はどのくらいの頻度で必要ですか?

動的治療では月に1回、保定期間では3~4ヶ月に1回程度です。

動的治療中は通常4週間前後に1回程度が目安です。保定期間の場合は3~4ヶ月に1回程度に減ります。積極的な動的治療が開始する前の定期観察期間では3~4ヶ月を目安としているクリニックが多いと思われます。

矯正治療中は歯みがきをしにくいと聞きました。虫歯になる心配はありませんか?

当院では矯正医と歯科衛生士のダブルチェックで30分程度口腔ケアを行っています。

矯正装置を口腔内に装着すると確かに歯磨きがしづらく虫歯が心配です。必ず虫歯になるとの因果関係は証明されていませんが、毎回の治療時に口腔ケアを行うことで、虫歯のリスクを下げる努力は各クリニックで実施しているものと思われます。

よく経験することですが乱杭歯列(個々の歯が不正に重なっている)では、歯の移動に伴って隠れていた虫歯が見つかることがあります。程度によっては、初期の虫歯が見つけにくいことも少なくありません。歯の移動によって前後に空隙ができたときに、初めて初期の虫歯であることを確認することがあります。これは矯正治療によって虫歯ができたとは言えません。

このような虫歯を見つけた時には一般歯科での治療のご依頼を書かせて頂き対応するように努めています。

矯正治療をするのに健康な歯を抜かないといけないですか?

歯並びの状態によりますが、抜歯治療が必要になることはあります。

まず矯正治療により、どの部分がどのように改善したらよいと考えているかをお聞きします(主訴の確認)。口腔内を観察し明らかに個々の歯がガタガタで乱れ重なり合っている状態が大きければ多くの先生方は検査結果を見なくても「治療に抜歯が必要」と考えると思います。

無論、検査分析を行いやはり抜歯治療が優先されるであろうことを患者さんに伝えると思います。抜歯治療では健康的な歯を抜くことがありますが、抜歯対象に考えた歯は健全歯でその後ろが虫歯などで治療がなされているような場合には健全歯を残しその後ろの歯を抜歯することになることがあります。抜歯を計画する場合このような抜歯部位の選択もあります。

矯正中に食べられないものはありますか?

基本的にはありませんが、注意が必要な食べ物はあります。

基本的に食事制限はありませんが、固いものや粘着力のあるものは矯正装置につきやすくその意味ではあまりお勧めはできません。注意が必要です。お煎餅やリンゴなどの固い食べ物は一口サイズに小さくして少しずつ食べるようにしてください。

また、ガムやキャラメルなど粘り気のあるものは装置にへばりつき、虫歯のリスクも大きくなりますので要注意です。

装置が壊れたらどうすれば良いですか?

再度装着しますので、当院へご連絡ください。

ブラケットや歯にかぶせたバンドなどは再度装着します。他の装置などは再製作を行います。できるだけ早く対応するように努めます。クリニックが休みの場合、一般歯科や大学病院の救急外来に連絡し対応して頂くようになることもあります。

治療が長引くことはありますか?

最初に予定した治療期間が長引くことはあります。

要因は色々考えられますが、長引かないように努めます。

矯正後に後戻りすることはありますか?

「後戻り」が生じる可能性もあります。

歯や咬み合わせは人工物ではなく生き物です。

「後戻り」が生じる可能性はあります。通院を終了した後、僅かではありますが歯が動いた、何か後戻りが生じたような気がする、このような時には通院していたクリニックへ連絡し診てもらうようになります。過度の後戻りの様相が見られる場合には、再治療ということにもなります。

保定期間が終わった後も定期的に通院が必要ですか?

基本的には不要です。

保定期間が終了した場合には通院は必要ないと思われますが、その後も通院し予後の安定を担当医に診てほしいとの要望があれば可能です。

転居・転勤になりました。どうすれば良いですか?

治療費の清算を行い、転医資料をお渡しします。

転居や転勤で通院が難しくなった場合には、それまでの治療経過を報告書にまとめ、治療費の清算を行います。

転医先のクリニック用に、治療経過をまとめた転医資料をお渡ししますのでご安心ください。

子どもの矯正治療Q&A

子どもの舌癖や指しゃぶりが歯並びに影響しますか?

歯並びや顎の成長発育へ悪い影響を与える場合があります。

学術的には歯並びや顎の成長発育へ悪い影響を与えるとの指摘があります。例えば指しゃぶりや舌癖があると上下の前歯が重ならず、矯正治療でいう前歯の開咬という症状を引き起こす原因の一つと考えられます。物を飲み込むとき舌の先が上下の歯の間に突出し前歯で咬む機能の低下が生じます。

成長期にこのような症状が診られると活発な体の発育期には歯のかみ合わせが上下の顎の不正な発育を引き起こすことにもなり兼ねません。その意味において学童期の指しゃぶりや舌癖はできるだけ治すことや軽減しておくことが必要と思われます。特に成長期のこのような習慣の改善は重要と考えられます。このような習癖の改善にはMFT(口腔筋機能療法)などのトレーニングなどがあります。

矯正治療をしないと将来どのような影響がありますか?

歯並びが悪いままだと虫歯の増加、かみ合わせの低下の原因となります。

同じような不正咬合を持った方で、矯正治療を行った群と行わなかった群の2群間に差が生じるかどうか?というような後半にわたる研究報告は見当たりません。

しかし、一般的に考えれば症状にもよりますが、虫歯の増加、上下顎骨の前後的、水平的な顔の歪みの出現、かみ合わせ機能の低下などが考えられます。

歯並が悪いと歯ブラシが届きにくい部分が増え、歯垢や食べかすが残りやすくなり、むし歯や歯周病のリスクが上がることも推測できます。

乳歯が抜ける前でも矯正治療は可能ですか?

反対咬合や受け口、先天性疾患の場合は治療開始をお勧めします。

乳歯が抜ける前の時期、つまり永久歯と乳歯がまじりあっている混合歯列期を意味していると思われます(多くは小学校などの学童期)。

矯正治療はこの時期からはじめたら良いであろうという症状(永久歯が生える隙間が明らかに無い、反対咬合・受け口、先天疾患)などでは可能というよりはむしろこの時期からの開始をお勧めします。無論、担当医によって判断は変わりことがあります。

治療開始にあたっては患者さんの治療に対する協力度が必要となりますので担当医によっては治療を開始せずに定期的な観察が主となることが少なくありません。

家族に歯並びが悪い人が多い場合、矯正治療が必要になる可能性は高いですか?

矯正治療が必要になる可能性はありますが、必ずしも治療が必要になるわけではありません。

歯科遺伝学(福原達郎著)によれば遺伝の影響で矯正治療が必要になる可能性はあります。両親の遺伝形質の組み合わせなどが関与すると思われますがその出現割合はわかりません。必ずしも矯正治療が必要になるとは考えにくいと思われます。

子どもでも抜歯は必要ですか?

抜歯が必要な場合もあります。

「子どもでも」という問いは、乳歯がまじりあっている時期での乳歯や永久歯の抜歯が必要ですか、という問いとして回答いたします。

例えば正中から右側の4番目の乳歯が自然にとれたとしましょう。この場合反対側の4番目の乳歯が永久歯への交換準備が遅れ(乳歯が永久歯へと生え変わる場合ぐらつきが出ます)、永久歯への交換が長期にわたり遅れるようなことがあると片側の永久歯が萌出し前歯の正中を反対側に移動させてしまうことが少なくありません。このような場合には反対側の乳歯を積極的に抜歯することはあります。

また乳歯の混じりあっている時期に将来永久歯になった時、著しい叢生状態が予測されるような時には混合歯列期でも永久歯を積極的に抜歯する場合もあります(連続抜去方)。

いずれにせよ担当医との話で乳歯の抜歯の必要性の有無などを詳しく聞かれたら良いでしょう。

中高生の矯正治療Q&A

未成年ですが、保護者の同伴は必要ですか?

基本的には保護者の同意が求められます。

矯正装置を付けていてもスポーツや楽器の演奏はできますか?

基本的に可能ですが、活動の種類によっては注意が必要な場合があります。

柔道やラグビーなどいわゆる体が激しくぶつかるようなコンタクトスポーツでも治療は可能と思われますが口の中の怪我や矯正装置の破損のリスクがありますので、矯正装置に合わせたマウスガードを作って対処することが望まれます。

管楽器を演奏する方は、個人差はあります。特に上下の口唇と楽器の接触がデリケートなような場合には影響があるかも知れません。このような因果関係についての学術論文は検索できませんでした。いずれにせよ最初のうちは慣れずに音が出にくいかもしれません。

成長期に矯正治療を始めるメリットは何ですか?

歯周組織の新陳代謝が良いため、歯が動きやすいです。

最大のメリットは成長期にみられる骨代謝機能が活発であり歯の移動が比較的スムースに行われることです。また、骨格性の反対咬合などでは場合によってはこの時期上下顎骨の成長発育能に対し、抑制や促進を多少ともできる可能性があると考えられているからです。活発な体の成長がおさまった後の成人期になりますと、矯正治療の主な処置は歯の移動がメインとなります。さらに歯の移動速度も成長期に比べ遅くなることが分かっています。したがって、同じような症状でも成長期と成人期での治療を比べると、成人期での治療期間が長くかかると言われています。

受験や進学に影響しないスケジュールで治療できますか?

ご相談いただければ来院スケジュールを調整しますので、ご相談ください。

受験時期の場合、治療開始を遅らせたり、治療中の受験に対してはその時期に来院されなくとも治療が遅れないように処置(例えばこの時期、一時的に装置を外し後戻りが生じないような取り外しができる簡単な装置を装着させるなど)することがクリニックでは一般的です。この対応は短期留学などの方にも適用しています。

通院のスケジュールは患者さんとの相談で対応しています。

人目が気になるので目立たないように矯正したいです。

透明のブラケットや歯の裏側に付ける装置があります。

透明のブラケットを付けて行う方法があります。装置をつける部位は担当医との相談で決めたり、症状によりどこまでの部位を透明で行うかを決めて治療を組み立てることになります。

多くは微笑んだ時に目立つ前歯の6本に透明、その後方の歯にはメタルやバンドと呼ばれるものを装着して開始することがあります。他方、歯の裏側に装置を装着する舌側矯正という方法もあります。クリニックでは一般的に治療期間が長引くことがあったり、しゃべりにくい、歯の掃除がしにくいなどの訴えがあることから、歯の裏側に付ける舌側矯正は積極的には対応していません。

その他、マウスピースのようにワイヤーを用いない方法もあります。しかし取り外しが可能なことと、指示される一日の装着時間が長く本邦の文化的社会的環境を考えると使用する患者さんは大変という声も聞かれます。

無論、この装置特有の利点もありますのでマウスピース矯正は新しい技術といえると思います。クリニックでは治療の進行状況が読みにくいため現状では対応していません。

大人の矯正治療Q&A

大人になってからでも矯正治療は可能ですか?

もちろん可能です。

大人の定義は難しいですがまず社会人になってから、あるいは40代以上の方々と定義すると、答えはいつでも治療は可能と思われます。

このような年齢の方のお口の中の特徴は、虫歯の治療がなされ人工の歯がかぶせられている、歯の本数が少ない、あるいは昔矯正治療を受けたが再治療を希望するなど様々です。

こういった口腔内の環境が若年者の矯正治療とかなり異なります。例えば、欠損した歯の両側の歯が傾き過ぎてしまいかぶせ物ができない(部分的な矯正)、矯正の再治療を希望される、社会人になっても下顎の過成長による反対咬合が気になる、インプラントを歯茎に打ちたいが歯列内の個々の歯の重なりがひどく、適切なインプラント治療ができないなど高齢になってからの矯正治療は難しい、あるいはできないのではないか?と思われる方も少なくありません。

「矯正治療の限界年齢はない」とはいいませんが、口腔内の状況によってはかなり年齢が高くとも可能であると思われます。クリニックでも60歳を過ぎても治療を行っている方はいます。

これからの矯正治療は、学童期から高齢、シルバー年齢と呼ばれる方々を含め幅広い治療環境になると思われます。昔、矯正治療をパスした方も今からはじめようとする方々は少なくありません。年齢が40代、50代、60代からの矯正治療も当たり前になりつつあると思います。

以前、他院で行っていた矯正治療を中断したのですが、再開できますか?

再開は可能です。

矯正治療の中断は数多く経験します。転勤、転居、担当医との相性、通っているクリニックの治療環境などなど、いろいろあります。治療を留学などで一時的に中断する場合には、現在通院しているクリニックと話し、再開することは珍しくありません。

一方、何らかの原因で中断し他のクリニックへの転医をする場合、一般的には治療の進行状況により治療費の清算や転医資料の作成などの処置をお願いし、次の転医先を捜すことになります。この間、転医を決めたら先に受け入れてくれるクリニックを捜しておく必要があります。

スムーズに転医ができるようにするためです。転医先での治療費の対応は様々のことから前もっての情報収集は大切です。

忙しくても通院を続けられるスケジュールで治療できますか?

当院では患者さんが無理なく治療を続けられるよう、できる限りの協力をします。

患者さんが無理なく治療を継続できるよう、それぞれのクリニックでは考えていると思いますが、このことについては通院を考えているクリニックとよく話し合いをすることが必要となります。

患者さんのスケジュールは突然変更されることも少なくありません。

例えば、就職や転職、結婚、出産などライフスタイルが変わり、治療計画や通院を修正しなければならない場合も出てくるかと思います。そのようになった時点で双方での話し合いが必要となります。

かかりつけの歯医者さんで歯周病と診断されていますが、矯正できますか?

歯周病の程度にもよりますが矯正治療は可能です。

ただし、歯のぐらつきが見られるような重度の歯周病の場合、矯正治療による歯の移動が歯周病の悪化の原因になることも予測されますので、歯周病の専門医との連絡を密にして治療は勧められることになると思います。

そのため、歯周病と診断された場合は、まず治療を優先していただくことになります。治療中に生じた歯周病などによる歯の移動の限界もあるため専門医との連携はとても重要です。

来年結婚式を控えていますが、その場合はまだ治療開始しない方が良いですか?

結婚式までにどこまで治療が進められるかによります。

クリニックでは結婚式の日程を考え、歯の移動を計画します。式の前月には一時的に装置を外し透明な保定装置を作製し使用して頂きます。その後の来院時に再度装置の再装着を行います。

妊娠・出産の時に矯正していても問題ないですか?

特に問題はありません。

しかし、妊娠性の歯肉炎などもあり口腔内のケアには十分に気を付けて頂きます。出産近くになりましたら、装置を一時的に外し、戻らないような取り外し可能な透明の装置を使用して頂きます。出産後は母体の回復に数ヶ月を要しますので、この間の通院はしなくても構いません。

落ち着きましたら来院して頂くことになります。

40代からの矯正治療Q&A

40代からでも矯正治療は可能ですか?

はい、40代以降の方でも矯正治療は可能です。

40代の方だけでなく、50代・60代・70代の方でも健康な歯根膜と歯肉があれば、矯正治療を始めることができます。神経を抜いた歯や一部の欠損歯があっても可能な場合もあります。

当院では、お子さんからミドル・シニア世代の方まで幅広い患者さんがいらっしゃいます。タイミングを逃したと諦めず、ぜひご相談ください。

インプラントや差し歯が入っている場合でも矯正できますか?

歯根がしっかりしていれば可能です。

インプラントを含めた人工物のかぶせ物や差し歯やブリッジがあっても、歯根がしっかりしていれば矯正治療は可能です。

ただし、口腔内のすべての歯の移動が難しい状況であれば、限局的な矯正治療(部分矯正)となることは少なくありません。

若い頃に矯正をしていなかったことを後悔しているのですが、今からでも間に合いますか?

基本的に矯正治療に年齢制限はありません。

歯や歯茎、歯槽骨が健康であれば、年齢に関係なく何歳からでも治療を開始できます。

当院には「今後の歯の健康のために」と矯正治療を始めるミドル・シニア世代も増えています。

歯肉が下がってきていますが、それでも矯正治療は可能ですか?

歯と歯肉が健康であれば治療可能です。

まず歯肉が下がっている原因を考えますが、上下の歯が強くかみ合い限局的に歯肉が下がっているようであればその原因を排除します。すると歯肉の下がる傾向は緩和されます。しかし、このように上下の歯が強く当たっていなくとも歯肉が全体的に下がる傾向が見られる場合には、歯周病の専門医との連携が必要となると思われます。

相互の検討の結果、どこまで歯の移動を行うか?どこで治療を終了するか?そして動揺や歯肉の退縮を認める箇所をどのように保存していくかを連携して考えていくことになります。

矯正治療後に歯が弱くなることはないですか?

過度な歯根吸収が生じない限りは問題ありません。

個々の歯の移動は顕微鏡などのこの部の観察を行いますと、歯の押される側の歯根を支えている歯槽骨部に破骨細胞という細胞が出現します。この細胞は歯槽骨の一部を溶かします。

反対側は歯槽骨と離れていきます。離れすぎると歯と歯槽骨の間が広くなってしまいますので、このスペースを修復するため新たな骨芽細胞という細胞が出現し、移動に伴う歯茎の中の状態を一定に整えます。歯の移動を行わない場合には歯根と歯槽骨の距離は0、2mm程度ですが歯の移動を開始するとこの距離が倍ぐらいに一時的に広がります。

歯の移動しなければ元0、2mm程度の幅になります。

このように歯の移動中歯がぐらっとする。これは歯が弱くなったのではいう感覚になるようです。一方、個々の歯の根の先は尖っているような像を確認します。歯の移動が始まると尖っている歯の根の先は丸みを帯びます。

このような一般的な変化であればよいのですが、時に歯の根が極端に短くなることがあります。このような変化が生じると質問者が感じる「歯が弱くなった」という感想になるかもしれません。

歯の先が短くなるような現象は歯根吸収という学術用語になります。過度の歯根吸収が生じない限り現状では問題になることはほとんどないと考えられます。

費用に関するQ&A

費用はどれくらいかかりますか?

治療時期や内容によって異なります。

治療費の提示はクリニックにより異なります。治療費は医師の裁量で決められるため治療費の高低と担当医の技術との関連性はないと考えられます。治療費については、矯正治療料金表をご覧ください。

分割払いは可能ですか?

クリニックでの分割のお支払いは可能です。

分割回数は12回または20回からお選びいただけます。また、支払設計の途中変更も可能ですのでご相談ください。無理の無いお支払いをお願いしております。

健康保険は使えますか?

保険が適用される矯正治療もあります。

通常の矯正治療は保険適用外ですが、顎変形症および口唇口蓋裂等を伴ういくつかの指定の先天性疾患の場合には、保険で矯正治療を行うことができます。

ただし、どの矯正治療を専門とするクリニックでも可能ということはありません。保険適用が可能なクリニックにはかなり厳しい資格が必要となります。開業医の中での保険対応機関は少ないのが実情です。

治療前に総額が分かりますが?追加料金が発生することはありますか?

基本的に料金の追加はありません。

装置の紛失や破損などが自己責任の中で生じた場合には諸費用の追加はあります。また留学などで装置の複数の作製を依頼された場合にも、同様に追加の費用が発生いたします。