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反対咬合(受け口)

反対咬合とは

下の前歯や下顎が上の前歯や上顎よりも前方に出ている状態で、「受け口」や「しゃくれ」などと呼ばれることもあります。親からの遺伝性、歯の生え変わり時の不調、骨格の発育の問題、習癖など、原因はさまざまです。

反対咬合の症状には、矯正治療単独で改善できる場合もありますが、「顎変形症」と診断される骨格性のケースでは、顎の骨を切って移動する外科手術を伴う治療が必要な場合もあります。外科矯正の治療例はこちらをご覧ください。

尚、顎変形症の治療は、「顎口腔機能診断施設」の指定を受けている医院であれば健康保険が適用され、当院はそれに該当しています。

受け口のご相談では、見た目のコンプレックスを解消したいという理由が一番に上がりますが、反対咬合は嚙み合わせの負担が大きいため、早期に歯を失うケースも見られるので、歯の健康のためにも治療することをお勧めしています。

矯正治療単独による反対咬合の治療例

25歳の患者さんです。前歯の反対咬合と八重歯を気にされてご来院いただきました。
下顎骨の遅成長が見られるため、上下前歯の歯軸傾斜角度は平均値を少しズレる可能性や、下顎骨の非対称性の発育のため治療終了時の上下正中線のズレが残る可能性、治療の長期化の可能性をお話しした上で、矯正単独での治療を行いました。

矯正治療前後の写真

治療前
治療前

矢印

治療後
治療後

矯正治療の結果

患者さんは、2年8か月の矯正単独治療で、長年のコンプレックスを解消することができました。また、反対咬合により下の前歯に負担がかかり、歯肉の退縮が見られましたが、嚙み合わせを改善したことにより歯ぐきの健康も戻ってきました。

【治療の詳細】

  • 主訴:反対咬合、正中線の偏位、叢生、八重歯
  • 診断名・症状:骨格性3級下顎前突、下顎骨の非対称性の成長、上下咬合平面の斜傾化、叢生、機能的下顎の前方誘導等
  • 年齢:25歳
  • 治療に用いた主な装置:マルチブラケット装置(スタンダードエッジワイズ<.018″×.025″>)、保定装置
  • 抜歯部位:上下左右第一小臼歯、必要に応じて第三大臼歯(親知らず)
  • 治療期間及び回数:32か月・月1回程度通院、保定約2年・保定期間で5回通院
  • 治療費概算(自費):1,182,500円(税込)
    1. 検査診断44,000円(税込)
    2. 装置(保定装置を含む)935,000円(税込)(20回分割可)
    3. 毎回の処置 5,500円(税込)
  • リスク・副作用:歯根吸収、変色、歯肉退縮、歯間鼓形空隙の開大(ブラックトライアングルの出現)、骨性癒着等